通信で学芸員単位取得してみた

アラフォー社会人が大学通信課程の科目等履修生として学芸員単位を取得した体験談

博物館経営論


ヒト・モノ・カネの話です

 

 

これきっと学生時代に学んでいたら

何割かはパッパラパーだったと思うのですが

ヒト・モノ・カネとか

競争入札とか

でてくるキーワードは

仕事で聞きなれまくりなので

割とすんなり頭に入るというか

テキストに書かれている内容が

具体的にどういうことかイメージが沸くので

レポートが書きやすかったです

 

社会人になってから

学ぶメリットというのはこういうところかなと

ひしひし感じました

 

ただこの科目は常に最新の状況を

見据えておかないと

博物館の経営状況やそれをとりまく環境は

刻々と変化していきます

(現在ならコロナウイルスとかありますしねぇ)

 

テキストや参考文献だけでなく

最新のニュースにも気を配って

レポートを書くようにしました

 

おかげで最新のニュース記事をもとに書いた

レポートは、先生のコメントもお褒めの内容で

うれしかったです

 

常に博物館や美術館・公共施設に関するニュース記事を

チェックしておくといいかもしれませんね

博物館概論

 

 

博物館概論

いわば基本中の基本科目

 

全ての科目の中で課題の数が最も多い

しかも課題をすべてクリアしていないと

博物館実習の申し込みすらさせてもらえないという

最初の難関です

 

キモは

 

博物館の役割が

 

歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管(育成を含む。以下同じ。)し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行い、あわせてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関


であること

さらに具体的にはどのようなことを行っているのか

を理解することです

 


この科目は博物館法など法律が関わってくるので

法律改訂前の古い情報を身に着けてしまわないよう

テキストとか文献等は最新のものを選ぶように心掛けました

 

 

民俗学

 

 

民俗学は選択科目のうちの一つです

 

選択科目は他にも

  • 文化史
  • 美術史(東洋or西洋)
  • 考古学

などありましたが

アラフォーだと冠婚葬祭大体経験しているから

レポートが書きやすそうという

邪な理由で民俗学を選びました

 

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実際民俗学に関する文献も色々読みましたが

日本の冠婚葬祭や出産など身近で興味深い内容であり

古くのしきたりや各地方独特の風習なども知れて

学んでいて楽しかったです

 

特に

ある地方の風習で

嫁が出産で苦しんでいる間、

夫は臼石を抱えて家の周りを歩き続けなければならない

というものは

あーこれ最高!やってほしい!って

思いましたね

 

なお、指定のテキストがありましたが

個人的には図説日本民俗学が読みやすく参考になりました

図説 日本民俗学

図説 日本民俗学

  • 発売日: 2009/10/01
  • メディア: 単行本
 

 

 

課題も田舎地方出身であることを強みにして

自分の田舎独特のとある風習とそれに関する考察について

書き上げてました

 

民族学は身近な話題と結びつけることができるので

人生経験が深まってくるアラフォー以上の人が履修すると

課題がサクサク進むかも!?

個人的にそう思います

 

 

 

生涯学習概論


 

 

いざ通信で学芸員課程の単位を取るとして

通学の時のように時間割などないので

何の科目からやろうかなと

自分でスケジュールを立てるのですが

私は特に理由もなく生涯学習概論からはじめました

 

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生涯学習とは

「人々が自己の充実・啓発や生活の向上のために、自発的意思に基づいて行うことを基本とし、必要に応じて自己に適した手段・方法を自ら選んで、生涯を通じて行う学習」

のことです


めちゃくちゃ適当に言うと

学校で学ぶことも
カルチャースクールで学ぶことも
社内研修を受けることも
フラワーアレンジ体験をすることも
美術館で絵画鑑賞することも
ユー〇ャンで資格の勉強をすることも
社会人チームで休日にフットサルをすることも
老人会でゲートボールをすることも
お年寄り同士で集まって俳句を詠みあうのも

このようなことはすべて

全部生涯学習であるといっていいと思います

 

テキストや他の関連本を読み進めながら

  • まさに今自分が学芸員の単位を取得するために行っていることそのものが生涯学習であること
  • そして自分がこれから学ぶ博物館学において、人の生涯学習を手助けする施設が博物館であること

 この二つを理解したとき

結果的に生涯学習論から手をつけてよかったと感じました

 

その後他の科目の課題において生涯学習というキーワードは沢山用いましたし

自己のモチベーションアップにもつながりました

 

 

 

ただ、自分が生涯学習概論でいただいた評価は

すべての課題もテストも「良」だったんですよね

「優」に至らない原因は何だったのか(´・ω・`)

これからもずっと研究が必要です

テスト ~テスト会場編~

 

テストの予約も済ませ

テスト対策もバリバリこなしたら

いざ試験日です

 

私は予約した会場まで電車で行きました

電車の中でも、どの問題が出題されてもいいようにイメージトレーニン

駅に降りるとゾロゾロと同じ方向に向かう人の流れに乗って進みますw

 

会場に到着すると教室の確認です

会場には受験番号によって教室が異なり

指定された教室に入ります

 

試験会場は数十人座っていますが

みんな静かに落ち着いて待っています

年齢層も男女比の差もなく老若男女入り混じった雰囲気でした

 

以下、学校によっても異なると思うので参考程度に読んでください

実はテストは科目ごとに教室が異なるわけではありません

 

どの科目も試験時間は同じ

しかも問題用紙も解答用紙も同じなため

受ける科目関係なく

みんな同じ会場で一斉にテストを受けるイメージです

 

科目違うのに問題用紙一緒!?と思うかもしれませんが

問題用紙のなかから自分の受ける科目が書かれている場所を探し出し

そこに書かれた問題を解答するという形式でした

 

試験会場では一応本人チェックがあります

予め学校から送られた受験票(的なもの)の他に

写真付きの身分証明書を机の上に置いておく必要があり

しっかり顔・写真・名前が目視で照合されます

 

諸注意のあと

全員に問題用紙と解答用紙が配られます

一応解答用紙への記名など必要事項の穴埋めは

試験時間前に書き込むことが許可されていました

 

職員の方の合図とともに試験開始です

 

先ほども述べたとおり

試験問題の中から自分が受ける科目の問題を探し出します

この時間が一番焦ります

問題を見つけ出すと

「あーこれが出題されたかー!」と

心の中で叫びながら

解答用紙につらつらと解答を書いていきます

 

一応30分以上経過したら

解答できた人から

問題用紙・解答用紙・受験票を提出したうえで退出可能でした

 

テストを複数受ける人(1日3科目まで受けれる)は

解答用紙を提出したら

新しい解答用紙がもらえるので

引き続き席で別の科目の試験が受けれるようになっていました

なので、長ければ最長3時間連続で試験を受けることになります

 

私は緊張するとお腹がゆるくなり

トイレに不安があるタイプなので

1回につき1科目しか受けませんでした

でも遠方の人とかまとめて受けるでしょうから

大変だったでしょうね

 

ちなみにうっかり問題用紙を持って帰った人は0点にされるルールでした

問題用紙にも記名を忘れずに!

 

 

 

テストを受けて約1か月後くらいに結果が郵送されます

「優」と判定されるとめちゃくちゃうれしかったです

 

 

 

テスト ~事前準備編~

 

 

決められた課題をすべて提出し

可以上の評価をしてもらえたら

科目の最終テストを受けることができます

 


ちなみに全部の科目がテストを受けるわけではありません

最終課題といって

テストの代わりに総まとめの課題がだされるものもありましたが

いくつかの科目は最終テストを受けなければ

単位が認定されませんでした

 

 

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テストを受ける条件は以下二つ

  • 科目で指定された課題をすべて提出し可以上の評価をもらっていること
  • 試験会場の予約をしておくこと

です

 


予約について説明すると

通信のテスト日は事前に日程と会場が決められており

  • テスト日は1か月に1回のみ
  • 〇月の会場はココとココみたいな感じで月ごとに試験会場が変わる

というシステムになっていました

そのため、事前に学校に〇月の〇〇の会場で〇〇論の試験を受けます

という予約が必要なのです

予約が受け付けられるといわゆる受験票的なものが

家に送付されるという仕組みでした

 

 

自分にとって都合のいい試験会場は何月と何月かというのを

予め確認しておき

それに合わせて課題を終わらせておく必要があるため

最終課題が課せられてる科目より

テストが必要な科目を先に優先して終わらせたほうが

学習スケジュールが立てやすかったなぁと

後々公開することになります…

 

 

 さて、話を戻して

テスト勉強のすすめ方です

 

 

実はテストの必要な科目は

予め出題内容が数問程度指導書に記載されており

これの中のどれかが出題されるので覚悟しとけというものでした

 


予め問題が予告されているなら楽勝かと思えますが

まったくそんなことはありません

どの問題もテキストをパラパラ~と見ただけでは答えられないものばかりです

 


自分のやり方としては

 

  1. 各問題を確認する
  2. とりあえず指定されたテキストの内容を読み込む
  3. テキストの内容だけでは絶対にテストに対応できないと悟るので、図書館で関連本・資料等を沢山探しだし、ひたすら読む
  4. この問題がでたらどのように回答するか大まかに決める
  5. 再度、テスト解答に必要な文献を読みまくり、解答を具体的にしていく
  6. 自分で考えた回答を本番でも書けるように大まかに暗記する(特に苦手な漢字w)
  7. テスト会場へGO


という流れで進めました

 

 

事前に出題内容が分かっているとはいえ

この出題内容数問はよくできていて

この数問すべての解答を決めて暗記するころには

科目の内容全体がよく理解できた気分になったのです

大変でしたがとても役に立ちました

 


テスト会場の雰囲気等は次のブログで♪

 

 

 

 

 

課題提出(レポート)

 

 

さて、テキストが購入できたところで

本格的に各科目を学んでいきます

 


各科目については別途書くつもりですので

とりあえず大まかではありますが

どのように通信で自己学習を進めていったか書こうと思います

 

大学によってかなり違うとは思いますが

私が学んだところは

「指導書に従って教材を自力で勉強して課題出して評価してもらう」

というスタンスでした

 


指導書には

  • 指定のテキストやおすすめの文献
  • 授業概要
  • 学習指導
  • 課題
  • 最終課題 or テストで出る内容予告的なもの

が記載されていますが

学ぶにあたっての準備の記事でもふれたとおり

学習指導の部分は本当に

内容がびっくりするほど役に立たないといえるくらいペラっペラ薄いです

 

 

そのため

自分のやり方としては

 

  1. 課題内容を確認する
  2. とりあえず指定されたテキストの内容を読み込む
  3. テキストの内容だけでは絶対課題は書けないと悟るので、図書館で関連本・資料等を沢山探しだし、ひたすら読む
  4. 課題内容はどんなものを書くか大まかに決める
  5. 再度、課題に必要な文献を読みまくり、課題内容を具体的にしていく
  6. 課題を書く
  7. 提出


という流れで進めました

 

どの科目も課題数は2~3課題出されていましたので

このルーチンを各科目数×2~3でやり抜いていくのです

 

 

課題はどの科目からでも好きな時に提出していいのですが

一応、毎月提出締切日というものが決められており

締切日までに出すと翌月に課題評価が返ってくるというシステムでした

 

真面目に取り組むと普通に「優」「良」ともらえ

指導の先生のひとことコメントもいただけました

 

科目によって先生も違いますので

評価のコメントもさまざまです

 

「あなたのレポートはとても異色な内容でしたが

内容としては大変良くそこを評価したい」

と「優」をつけてくださったものもあれば

 

とても厳しくて有名な先生の課題は

誤字があったことを理由に一旦「不可」にチェックをされたものの

お情けで「可」に変更してくださった痕跡が残っているものもあり

冷や汗がでました

 

ちなみに「不可」をもらうと

再提出です

 

 

 

 

テキスト購入

 

 

自分が取る科目にはそれぞれ

指導書というものがあり

そこに指定のテキストが記載されていました

 


それを購入して各自で自己学習を進めていくのです

 


それぞれの本を言われたまま買うと金額もそれなりにします

一冊当たり2000円前後はします

 


なんとか節約したい

ということで

いくつか工夫はしました

 

全部中古でそろえるという作戦も考えましたが

基本的にお勧めしません

 

私が行った工夫は

  • 購入の前に、大きい図書館でざっと指定テキストの中身がどういうものか確認したこと

です

 

 

そして

  • 法律に関する記述があるものは(博物館法など)法律の改訂で中身が変わっている可能性があるため→新品を購入
  • 中古でもいいかなと思ったもの→中古を購入

という風にしました

 

 

 ただ、正直この指定テキストのみで自己学習したところで

課題を仕上げることはできません

 

関連図書や資料等を探し出し、多くの本を読み込む必要があります

しかし、本を沢山購入するお金はありません

このような関連図書や資料は図書館に頼りました

 

 

たいていの本は図書館のネット予約システムで

1週間前後で借りることができとっても助かりましたが

人気のある本は予約の順番待ちになります

数人以上いると

何か月も待つことになるので焦りました

 

 

ただ、図書館がなかったら

金銭的に本当にきつかったと思います

図書館って本当に

ありがたいものですね